ワクチンのことについて、ご質問を受けることが増えてきたので、当院の考え方を改めてお伝えしたいと思います。

 

 まず、常々お話してきたように、ワクチンやマスクというのは、新型コロナウイルスから逃げ回る「対症療法」であって、これだけ感染力の強い(逆に言えば致死率が低いから広がっている)感染症の場合、それは根本的な解決策ではなく、考えるべきこと・大切なことは、もっと他にたくさんある。ということです。それを踏まえた上で、当面の接種に関してですが、まず考えるべき原則は

 ワクチン接種の危険性。デメリットがどれぐらいあるか、メリットがどれぐらいあるか

 ということの比較になってくるので、正解は個人の生活状況や価値観によって変わってきます。

 まず、1億3千万人の日本人のうち約140万人が1年間に死亡します。感染者は、68万人、死亡者1万2千人。死亡者の多くが70歳以上。という状況を考えると、60歳以下の方は、新型コロナにかかって死亡する確率は非常に低く、医学的なメリットは、そこまで高くはありません。大抵はワクチンを打っていなくても治ります。

 問題となるのは、デメリットのほうです。いま騒がれているアナフィラキシーや倦怠感のような短期的な副作用は、はっきり言って大した問題ではありません。一番重要なのは、ガンや抗体依存性増強反応などの長期的な副作用です。5年後、10年後に何が起こるかは誰にもわかっていません。またその時、誰かが責任を取ってくれるかといえば、この膨大な数でそれは不可能でしょう。

 おそらく、このワクチンによる長期的な副作用も大したものではないかもしれません、そのほうが確率としては高いでしょう。けれど大切なことは、そこまで死亡率がない疾患に対して、そこまで危険な可能性を孕んでいるワクチンを接種する理由がどこまであるのか。ということです。

 これからしばらく、といっても1、2年であることを願いますが、少なくとも人類がワクチンよりも重要なことがあると気づくまでは、ワクチンパスが必要になることもあるでしょう。海外へ行かなければならないなどの事情がある人は、そのメリットが追加されるので、その必要が今ない人に比べれば、ワクチンを打つメリットがあるので、それを止めることはしません。

 ワクチン接種に際して、常に念頭に置くべきは、自分自身の死亡確率でしょう。その死亡率を低いと思うならば、なるべく待ったほうが良いと思います。せめていくつもあるワクチンのうちどれが良さそうかということがわかってくるまでは、混み合っている会場に苦労して予約をして行くよりも、今日という1日の恵みを味わうほうが、からだにもこころにも良いと思います。また今年の冬に流行が来ます。その直前の10月ぐらいでも遅くはないと思います。

 自分のためにではなく「人のために!」というのは一番危ない考え方だと僕は思います。自分が打つのを待てば、必要としている人がたくさんいてその人たちのためにもなります。安易に予防接種を受けることにはかなり懐疑的な立場です。僕自身はといえば、20年ちかく接種していないインフルエンザワクチンと同様に、相当なことがなければ打つつもりはありません。ワクチンに反対しているわけではありませんが、今のところ必要性を感じないから、風邪に対するワクチンは一生打たないかもしれません。玉屏風散をはじめとした、もっと有効な治療法があるし、打たなくても、たぶん大丈夫だからです。コロナなんて大したことない。というのではありません。人間の死にかたは無数にあります。新型コロナは、その一つとして追加されただけです。