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不要な検査はしません

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不要な検査はしません

 みなさんの周りに、保険適応で漢方薬を中心に処方している病院はあまりないのではないでしょうか?

 その理由は、現在の医療システムでは、そういった医療を行なうことが経済的に難しい状況があるからです。

 そもそも、当院を開設することになった理由が、本当に正しいと思う医療を実践することは、一般的な総合診療の病院では難しいということが最大の理由です。(これまで働かせていただいた病院は極めて協力的で理解も得ておりましたが、漢方診療の患者さんが増えすぎると経営問題が生じてきてしまいました。)

 現在の医療システムでは、総合診療的な病院の経営をするためには検査をある程度しなければ経営が成り立たないシステムになっています。ところが、東洋医学というものはそういった採血やレントゲン、CT・MRIといった検査技術が始まるよりもずっと前からある医学ですから、問診・舌診・脈診などといった費用のかからない診察方法のみで診断と治療をしていく医療で、「時間はかかるけど病院の利益にはならない医療」と言っても過言ではありません。ですから、普通の病院ではそういった医療を実践していくことは難しい状況があります。

 しかし、近年、不要な検査の多さが医療の世界では問題になってきています。以下にアメリカで発表された「不要な検査」に関わる各学会の勧告を掲載しました。日本における実際の診療においても、一般的な方の医療において西洋医学がそれほど頻繁に必要とされないのと同様に、西洋医学的な検査もそれほど頻繁に必要でないことを感じて来ました。そして、不要な検査を減らすことは、患者さんにとっても、国の医療経済にとっても非常に重要なことです。

 当院では、そういった問題をクリアするために、尿検査や簡易的なウイルス・細菌検査を除いて、血液検査などの費用のかかる検査を一切行わないシステムに致しました。無論のこと、医師がそういった検査が必要だと判断した場合は、提携先の病院に紹介するか、近くの病院を受診することを勧めますが、実際は毎年健康診断をされている方も多いですし、そういった状況になることは滅多にありません。血液検査を導入するとそのための資材も看護師さんも必要ですし、その費用を捻出するだけの検査数が必要になってきてしまうのです。同じ理由でレントゲンなどもありません。当院ではそういった人件費や施設費用を削減することで、不要な検査をせずに、一人一人時間をかけてゆっくり診察できる医療を実現させたいと考えています。

 とはいえ、検査ができないことを不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、検査が一切不要だとは考えておりません。しかし、多くの方が毎年受けている健康診断だけでも、何も自覚症状がなければそれで十分です。心配し始めたら検査にはキリがありません。確かに漢方薬には副作用があり、時にそれが重大な臓器障害を起こすことがありますが、その時は当院と提携している病院に紹介状を作成し、ご紹介させていただきます。また、漢方薬による副作用は服用をやめれば何もしなくても元の状態に戻るということがほとんどです。そのように考えていただき、当院では不要な検査を可能な限り行わない方針でおります。

→ 「漢方薬の量と効果を感じるまでの期間」

 

以下は、2011年からアメリカにおいて展開されたChoosing Wisely(賢い選択)キャンペーンで2014年に各学会が提出した「医師と患者が問い直すべき5つの項目」からの抜粋です。患者と医師に対して過剰医療についての情報を提供することで、医師と患者との関係を密にし、患者中心医療の推進を目的としています。ここに書かれている実施されるべきでないことは日本の多くの病院で実施されています。

http://www.choosingwisely.org

以下、Wikipediaより(http://ja.wikipedia.org/wiki/無駄な医療

一般医

  • アメリカ家庭医学会英語版[39]
    • 危険サインのない腰痛に対し、発症から6週間未満はX線撮影を行う必要はない[40]
    • 副鼻腔炎に対し、症状が6日以降も続く場合や初診時より症状が悪化している場合を除き、機械的に抗生物質を処方すべきではない。
    • 自覚症状のない低リスク患者に対し、毎年のように心電図検査やその他心臓検査を行う必要はない。
  • 一般内科学会英語版[41]
    • インスリン投与を行っていない2型糖尿病患者は、指グルコース試験を毎日家で実施する必要はない。
    • 自覚症状のない成人に対し、定期的な健康診断は不要である。
    • 低リスクの外科手術であれば、術前のルーチン検査は不要である。
    • 平均余命10年以下の成人に対しては、がん検診は不要である。
    • 患者や医療従事者の利便性のために、CVカテーテルを設けたり、また挿入したままにしてはならない。
  • アメリカ小児科学会英語版 [42]
    • ウイルス性呼吸器疾患(副鼻腔炎、咽頭炎、気管支炎)と思われる場合は、抗生物質を投与すべきではない。
    • 4歳以下の子供の呼吸器疾患に対し、風邪薬鎮咳剤を投与したり推奨してはならない。
    • 頭部の軽い外傷に対し、CT撮影は不要である。
    • 子供の単純な熱性けいれんに対し、CTやMRIなどの神経画像撮影は不要である。
    • 日常的な腹痛の訴えに対し、CT撮影は不要である。
  • アメリカ老年医学会英語版[43]
    • 進行性の認知症には経管栄養法を推奨しない。代わりに経口摂取援助を提案する。
    • 認知症による行動と心理の徴候について、抗精神病薬を第一選択肢とすべきではない。
    • 65歳以上に対し、HbA1c7.5%未満達成のために薬物療法を行なうべきではない。ほとんどの場合は中程度の管理でよい。
    • 高齢者の不眠症・興奮・譫妄に対して、ベンゾジアゼピンや他の催眠鎮静薬を第一選択肢とすべきではない。
    • 無症候であれば、高齢者の細菌尿症に抗菌薬を用いるべきではない。

contact@tsuyukusa.tokyo TEL メールにてお問い合わせください。 原則予約制 開院日時は「ご予約」を参照ください。

初診受付について

当院の初診受付は3年程度お待ちいただいております。
キャンセル待ちなどはございませんのでご了承ください。
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2020年6月1日の時点で
2023年6月までの初診受付は終了いたしました。
2023年7月以降のご予約を受け付けています。
予約料はご連絡後の予約取得日まで発生いたしませんので、
初診ご希望のかたは、初診予約の詳細をご参照いただきメールにてご連絡ください。
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