陰虚で足の冷える人に用いる薬(陰陽両虚)

<ポイント>

① 陰虚に対して用いる腎臓の薬。寒がりで特に足や腰から下が冷え、のどが渇く人に用いる。
  夜間尿がある場合は107番牛車腎気丸を使用。

② 頻尿・夜間頻尿、排尿困難、残尿感、軽い尿漏れ、腰痛、しびれ、かすみ目など、老化にともなう症状に用いる。

③ 冷えにともなう痛みを取る「附子剤」の一つ。体を温めることで、中高年によくみられる足腰などの慢性的な痛みやしびれの改善をはかる。

④ 高血圧にともなう症状(肩こり、頭重、耳鳴り)などにも使われる。

⑤ 冷えのぼせ(足が冷たく首から上が熱いホットフラッシュなど)がある場合は、24番加味逍遥散と併用。

⑥ 慢性蕁麻疹などで肝熱に原因がある場合は、陰虚の治療として用いる。

<構成生薬>

地黄(ジオウ)、 山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)、桂皮(ケイヒ)、附子末(ブシマツ)