高齢者や小児など

葛根湯だと強い虚証の方の風邪の初期

 

<ポイント>

① 高齢者や長期臥床の患者さんなど虚証(体にエネルギーがない状態)の方のかぜの初期に用いられる漢方

② 体力がなかったり、胃腸が弱かったり、あるいは日頃から疲れやすくかぜをひきやすいなど、病気を体の外へ追い出す力が弱い「虚証」の人や高齢者に向く薬

③ 頭痛、寒気、発熱(主に微熱)、のぼせ、軽いうなじのこわばりや体の痛みなどの症状があり、皮膚が自然に汗ばむときに用いられる。

④「虚証」の人は体温が上がらないで自然に汗をかくことがあり、その状態を補助し回復を促す。

 

⑤ 葛根湯は桂枝湯に麻黄とその作用を和らげる葛根を加えたもの。高齢者や長引いた風邪などで虚証になっている状態の人には強すぎ、津液を損なうので用いることができない。

<配合生薬>

桂皮(ケイヒ)、薬(シャクヤク)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ)