江戸時代の外科医、華岡青洲がつくった
急性期の化膿を抑える薬
易感染の体質改善にも用いられる
<ポイント> 発汗解表・消瘡止痛
① 中国の明の時代の『万病回春(まんびょうかいしゅん)』の処方をもとに、江戸時代の外科医、華岡青洲がつくった日本の漢方薬です。10種類の生薬で毒素を取り除くということから「十味敗毒湯」と名づけられました。
② 化膿しているおできや、化膿を繰り返すにきび、皮膚炎、湿疹、じんましん、水虫などの改善に使われます。
特に、分泌物が少ない場合に多く用いられ、化膿を抑え、皮膚の腫れや赤み、かゆみを取る薬です。
③ 中程度の体力で、薄墨色の顔色をしたような、比較的神経質な人に向く薬といわれます。
④ 急性の病気の初期によく用いられる薬ですが、アレルギー体質や化膿しやすい体質の改善をはかる目的で使われることもあります。
<配合生薬>
桔梗(キキョウ)、 柴胡(サイコ)、 川芎(センキュウ)、 茯苓(ブクリョウ)、防風(ボウフウ)、甘草(カンゾウ)、荊芥(ケイガイ)、生姜(ショウキョウ)、樸樕(ボクソク)、独活(ドクカツ)