いま地球に病が生じて息苦しい生活をしているときに、

その病の原因や意味について考えることが、

私たち人間にとって一番大切なことだと思っています。

 

マスクには、「害」もたくさんあります。

むしろ「害」のほうが多いだろう。

と、僕は思っています。

その価値観を他人に強要するつもりはありませんが、

あえて皆さんにお伝えしたいと思う理由は3つあります。

 

① 鼻呼吸の喪失:なるべく鼻を出してマスクをしましょう!(参照:マスクよりも鼻呼吸

② マスクをしている人の目的が「他人の目」という危険な理由の人が多いということ。

③ 人間の野性を失うと情報に支配されてしまうということ。(参照:「野性」と「情報」

 

 マスクをしている人を非難するつもりはありません。僕の家族ですら、人ごみや学校などでは、そこで反論するのも無駄なことなので、マスクをすることを僕は止めていません。

 僕自身は、顔が見えない対話は、医療の質の低下を招く損失のほうが大きいと考えている(あとは風邪という病は飛沫以外の多くの要素が関わっているので、もっと他にやれる有意義なことがたくさんあります)ので、2畳半の診察室でも開院以来マスクをして診察をしたことは一度もありません。受付のスタッフも、不定期な出勤の友人も含めると20人ぐらいいますが、一人マスクを大切にしている若い友人(当院では彼のスタイルも尊重してとがめていません)以外は、誰もしていません。けれど僕自身や彼らも、不特定多数の人がいる閉鎖的な室内や電車では、文化圏の違う人を不快な気分にさせたくはないので、鼻を出したり出さなかったりてマスクをしています。

 そうした僕の意向をご理解いただき、つゆくさ医院に足繁くご来院いただく1日50人の患者さんですら、診察室ではマスクをはずしてくれるものの、病院の外ではマスクをされています。それを非難するつもりはまったくないのですが、これから暑く、湿気の多い東京で生活する中で、このマスク問題は、健康上の大きな問題となることは間違いがないでしょう。だから、あくまで私見ではございますが、「正しいマスクのしかた」というものを今日は考えてみたいと思います。

 

 まず、現状として

 ① マスクの「予防効果がないこと」は世界中の最先端の科学技術者たちによって既に証明されており、WHO(世界保健期間)も半年前までは「症状のない人はしないほうがいい」という声明をだしていた。またその後、新たな科学的な証拠(俗称エビデンス)は出ていない。エビデンスだけでなく、自分の感覚を大切にしましょう。

 *2021年11月23日追記:この記事の数ヶ月後にマスクのエビデンスが出ましたが、翌年にはマスクは必要ないとして、欧米諸国ではマスクの義務がなくなりました。表面的なエビデンスはトリミングの仕方次第でいかようにも都合の良い結果を出せるので、観察者に都合の良い結果というものは、いかようにも出せるものなのです。感染予防効果95%がいかに嘘であるかを思い出してください。(参照コラム:科学の限界

 ② 現在マスクをしている人のほとんどは、予防効果がないことは他人に移したくないからつけている。日本人やアジア人の特性もあるとは思うのですが、自分や子どもの心身に悪いと感じたり、思ったりしていても、「まわりの目」を気にして押し隠す性質があります。少なくとも、野外や会話をしないときにマスクをつけないという選択を、一人一人が始めないと、メディアに煽られた無駄な社会不安が改善するのが遅くなります。

 

 ということがります。それを踏まえたうえで、どうマスクをするのか。  

 

 まず、マスクは咳がないか、相当体調が悪くない限り、しなくても良いものですが、それでもしなければならないときの正しいマスクのしかたは、「鼻を出してマスクをする」 ということです。

 

 一時期、マスクは鼻の部分の隙間からウイルスが入るからしっかり閉じようなんていう、肉眼レベルの話をする専門家の方々が大勢いましたが、ウイルスという次元は、肉眼レベルからは想像がつかないぐらい次元の違う話です。そもそもマスク自体の穴の大きさはウイルスの1000倍以上の大きさがあります。飛沫はマスクの穴より大きく静電気もあるので、近くで話す場合には多少効果はあるかもしれませんが、マスクをしていることによって心身が受ける「害」の代償としては、微々たるものです。

 マスクによる「害」の一番大きな問題は、本来空気の通り道ではない、つまり免疫機構の未熟な口からの経路、「口呼吸」になってしまうことを誘発することです。空気の入り口のための器官である鼻を通らないことは、「気」を産生する「肺」の機能を弱め、免疫状態の悪い「気虚」の状態を招きます。このことは、1年以上前から繰り返しお伝えしています。 (参照コラム:マスクよりも鼻呼吸

 今、鼻炎のある子供たちの症状が目に見えて悪化しています。それは学校でずっと、子供たちにとって「害」である可能性が非常に高いマスクを、なんの根拠もないまま、義務的につけさせられることが原因です。子供たちの呼吸が、マスクによって口呼吸になってしまっているからです。長い時間口呼吸をしていると、肺の機能が落ちて、口呼吸の癖がつき、マスクをしていない時ですら口呼吸をつづけてしまうのです。

 飛沫を予防することに、マスクの着用が、感染拡大に対してどれだけの効果があるかについてですら、僕はとても懐疑的です。そうした僕の予見を、他者に強要することをしようとは思いません。ただ、自分の子供も通う学校では、子供たちにせめて鼻を出す正しいマスクの使用法を認めていただきたい。

 そこだけでも改善したい!

 そういう思いで、今日は文章を書いてみました。子供たちの呼吸を守りましょう。