だいたいなんとかなる

 

 やっと、待ちに待った対面診察が、これから始まります。

 

 つゆくさ医院は、関東圏外の患者さんも多いので、インターネットによる遠隔診療を日本でも比較的早く導入しました。もう6年になるかな?診察している患者さんの数(1日40人)も比較的多いほうなので、最初の2年ぐらいは、テレビ局からの取材依頼も何度かありました。たしかニュースステーションも2回ぐらい依頼があったのですが、遠隔診療について誤解を与えてしまうかなとも思い、お断りしました。つゆくさ医院は、一見ローテクなぼろぼろの診療所ですが、実は結構ハイテクなんです。笑

 

 だから、日本でも屈指のベテラン遠隔診療所なのですが、やっぱり遠隔診療は患者さんの歩いてる姿もみれないし、もちろん脈もみれない、そして何より「最近どぉ〜?」みたいな無駄話をする余裕がなんかなくて、やっぱり対面診断のほうが、診察もしていて楽しいんです。たぶん楽しいってことは、やっぱり対面診療のほうが、医療としての質も高いんだろうなと思います。何より通院してもらえると、うちの個性豊かな受付スタッフとの対話があるのがいいんじゃないかと僕は感じています。

 

ネガティブな感情と自動思考

 新年でもあるし、自宅の成田を1日出て、調布に向かっているのですが、そういえばなんと、年末の忘年会から財布が見つからない。。。ことに出発30分前に気づきました。

 

「うわ〜、なくしたかも。」となって

「新年早々、ついてねぇ〜」

 

 とか、一瞬不安になりそうになったけど、気持ちを切り替えて、「まいっか」で家を出ました。いろいろあるけど、命さえあればだいたいなんとかなる。

 

 これが僕の座右の銘です。

 

 不安も含めたネガティブな感情は、「怒り」であると僕は考えています。「怒り」の感情は、意識的に観察をする癖がつくと、その発生時に認知をしやすくなります。とくに僕は「ついてないなぁ〜」「だるいなぁ〜」という言葉が、そういった感情の入り口に湧き上がることが多く、認知行動療法の分野では、自動思考(最初にポッと思い浮かぶ言葉)と呼ばれます。だから、自動思考を認知したときは、「怒り」の背後に「正しさ」あり。と考えるように、僕はしています。

 

 財布を新年早々忘れて、今年一年、不吉な予感がする。と考えてしまったわけですが、それは、財布があることが「正しい」姿である。と、僕自身が考えてしまっていることに、僕がネガティブになっている原因がある。だから、これまでの経験上、財布がなくても「だいたいなんとかなってきた」ことを思い出して、家は出てしまったし、そのことに対して思考エネルギーを浪費してもしょうがない。と気持ちを切り替えるのです。

 

 それから、3日が経ちました。鍵がなくて一瞬困ったけど、友達の世話にもなって、結局何も困りませんでした。

 

 あぁ〜無駄な落ち込みにエネルギーを使わなくて済んだ。

 今年も新年早々財布を忘れられて、良い年になりそうだなぁ〜

 

 まぁ、一応反省して、帰ったら財布を探してみよう。もしも無くしてたら、それから対応を考えよう。それで今までなんとかなってきた。命さえあれば、だいたいなんとかなる。