僕は、陰謀論者でも、ワクチン全否定者でも、自然原理主義者でも、非科学的医師でもありません。
むしろ、エビデンスの乏しいワクチンやマスクを推奨している医師よりは、
だいぶ科学的に考えているほうだと思います。
よく偏ってると誤解されますが、科学というものを俯瞰しながらも、
マスメディアの偏った部分的な報道よりも、
よっぽど科学的な視点から、ごくごくフツーのことを書いているつもりです。
正直なところ、なんで世の中がこんなにも簡単に
非科学的な段階で、副作用も多いワクチンを
重症化リスクの低い若年層までが接種しているのか不思議でなりません。
まぁマスメディアの影響としか言えませんが、
科学的な観点からワクチンには感染予防効果もないので
ワクチンを接種したからといって、マスクをはずすのは論理的な矛盾があります。
僕は西洋薬も用いていますし(比率は10:1ですが)、
実証された段階の科学をある程度信じています。
そうした、西洋と東洋の医学を適正な視点からみたうえで
抗体カクテル療法は、積極的な使用をするべきだと思っています。
それは免疫学的な視点からも有効性が高い可能性が高く、
予防ではなく、発症して確定診断がついてからの治療なので
「必要なときに必要な一時期だけ」
という対症療法ならではの有効な使い方ができるからです。
もともと僕は、微生物免疫学教室で
腫瘍に対するワクチンの研究をしていました。
4年目に入って、そろそろ論文を書こうとしていた時に、
研究材料のISCOMというワクチンのアジュバントが、
利権の関係で購入できなくなり、研究の継続が難しくなったときに
バイト先の病院で小児に対するワクチン投与を命じられ、
「自分で正しいと思えない医療を行うことはできません」
と断った時に、事実上3ヶ月後の解雇を言い渡され
200人近くいた漢方外来の患者さんが路頭に迷うことになるので
急遽開業することに至り、研究を断念しました。
こう書くと言い訳がましいですが、
それ以前に、僕は科学的研究にはあまり向いていないことの自覚もありました。
ただ、免疫学はとても面白く、学生時代から人一倍熱心に学んでいたつもりです。
腸管と鼻腔粘膜の自然免疫を中心に研究していたので、
ウイルス感染症に対する自然免疫の重要性や、
現存のワクチンと自然免疫の関係の問題点は、
普通の医者よりは、科学的に理解しているし、
現在の免疫学がウイルス感染に対して、いかに未熟なものであるのかということは、
だいぶよくわかっていると思います。
そうした観点から、
ワクチンはその場しのぎにはなるかもしれないけど根本的な解決には決してならない
ということを、この場でも書いてきました。
ただマスクは依然反対です。効果に対するデメリットが大きすぎます。
ワクチンは状況によってアリ。
抗体カクテルの使用に関しては、今のところ賛成です。ただ価格がいくらなのか知りたい。
というところですが、一番大切なことは
これが良い悪いと、誰もわからないことで
分断したり喧嘩したりすることが
この人類共通の課題に対して念頭におくことだと思っています。
ただ、責任のある学会のような団体が、大した確証もないのに
「ワクチンはあなたを守るものです!」
とだけ言い放って
「悪いことが起こる可能性に関しては、まだ誰もわかっていません」
ということを言っていないのは、非科学的であるし、無責任なこと言ってるなぁと思います。
この1、2年の短期的なデータはあったとしても
3年後5年後に起きることに関しては、誰もわかっていない。
それは紛れもない事実です。
何も起こらないことを願っているし、何も起こらない可能性のほうが高いけど
そもそも、そんなに全員が無防備に接種する段階の予防法ではないこと
それはちゃんと伝えるべきだと僕は思います。
それはさておき、デルタ株の出現で
マスク・ワクチン・抗体カクテルについて、
状況が変わってきたので、少し書いておきます。
<マスク>
まぁこれに関しては、みなさんだいぶわかってきていると思いますが、
予防効果が乏しい割に、明らかに心身にとって良くないです。不健康です。
人類は、いつになったら原因から逃げ回ることを諦めて、根本治療を始めるのでしょうか。
マスクによる呼吸不全や潔癖症、うつ病・不安神経症、人間の共に生きる喜び、子供たちの将来が心配です。
<ワクチン>
ワクチンに関しては、その機序に対する免疫学的な観点から、
IgG抗体の産生による重症化予防の可能性はあっても、感染拡大の予防効果はありません。
治験が十分でない段階で、短期的な副作用だけでも、想像以上の膨大な副作用が認められているにも関わらず、
重症化リスクの低かった若年層においてまで使用する根拠が、ほとんどありませんでした。
人のためとか、集団免疫とか、そんなものは科学的な観点からは成立しません。
おそらく現在のままのワクチンは、2、3年もすればほとんどの方が接種することはなくなるでしょう。
もともと発表された「有効率95%」というのは、科学的な嘘、つまり不正なトリミングによって実現されています。
それは現在のワクチン先進国の異常な感染増加を見ればすぐにわかることですが、
ワクチン接種群と非接種群の実験対象外とされた人数に5倍もの差があったことなどが
BMJをはじめとした著名な科学誌で指摘されています。
ただし、世界中の人が、「ワクチンとマスク以外には何もない」と信じ込まされている状況で
ワクチンの接種によって、精神的な安定が得られた人がいることは確かなので
そうした安心が得られる人にとっては、良いことだと思っています。
当院でも、ワクチンに対しては、70歳以上の高齢者には推奨してきました。
50・60歳代は応相談でした。
そこで出現してきた目下のデルタ株。これに関しては、状況が変わってきています。
ワクチンの効果・副作用がどれぐらいあるのか(ワクチン先進国で増えすぎ?3回目大丈夫?)
ワクチンを接種したことによって、感染性が増強してしまうADE(抗体依存性免疫増強)があるのかないのか
基礎疾患のない40代・50代という体力のある人が重症化している現在の病態をどう考えるのか
という点で、
いまだにこの年代の方々がワクチンを接種するべきかどうかということについては
まだ懐疑的な段階だと僕自身は考えています。
ちなみに僕自身は現行のワクチンを接種するつもりはありません。
インフルエンザ同様、これほどの感染力の高いウイルス感染症が、
ワクチンによって解決する可能性は、免疫学的に「ない」と考えているからです。
いずれにしても、重症化リスクの低い年代は接種するべきではないし、
僕も含めた40代の重症化ということは、
東洋医学的な「熱」の問題によって免疫の過剰反応が関与していることが予想されるので、
ワクチンによって免疫が増強されることが、
本当に重症化を防ぐのか、あるいは重症化をひき起こしてしまっている可能性も否定できません。
さらに、抗体カクテル療法の到来によって
おそらく、重症化しそうな人への最終手段としての治療ができたからこそ
より一層、ワクチン接種の必要性は低くなっていると考えています。
<抗体カクテル>
抗体カクテル療法とは、「カシリビマブ」「イムデビマブ」と呼ぶ2種類の抗体を1回点滴するもので、
ウイルスの認識部位を2種類にすることで、変異種への対応を配慮したものです。
「マブ」というのは、モノクローナル抗体(Monoclonal AntiBody:mAb)という分子標的薬につく接尾語です。
これはリウマチや乳がんなどの治療においても高い効果をあげている治療法で、
COVID-19に対する抗体医薬の出現は、
これまでの免疫学的視点からは当たり前のように予想されていたものです。
とくにリウマチでは、この治療によってかなりの確率で劇的な疼痛の改善などが認められるのですが、
これも代表的な炎症部位だけを制御する対症療法で、根本治療はされないため、
一度この高額な治療が始まると、適切な生活改善の指導がなければ、ほとんどの人が「やめられない」ため、
当院では、なるべくこうした治療に移行しない段階での漢方治療を心がけています。
一方で、COVID-19に対する抗体カクテル療法は、細菌感染に対する抗生物質同様、
おそらく僕が治療をする医師だったとしたら(当院では点滴はできませんが)
積極的に使用する可能性のある治療法です。
西洋医学の多くは対症療法で、抗体カクテル療法もそうですが、
必要な時に一時的に用いる
ということができる対症療法は、多くの人にとって利益をもたらすので。
これまで当院においても、そうした対症療法は積極的に使用をしてきました。
抗体カクテルは、インフルエンザに対するタミフルも製造している中外製薬が開発しました。
タミフルに関しては、その使用に対して懐疑的なので、
特別な要望がなければ、自分にも患者さんにも使うことはありません。
タミフルには、ウイルス自体の殺傷能力はなく、細胞内で増殖するウイルスを細胞内に閉じ込めるだけの薬だからです。
そのため血中のウイルス量はすぐに下がり、解熱も早くなりますが、ウイルスは細胞内に長く残るため、
徐々に出てくるウイルスのせいで、その後の不調が続くことが多いと実際の臨床を見て感じるからです。
インフルエンザ治療には、自分自身の免疫力を活性化する麻黄湯や葛根湯、銀翹散などに
圧倒的な軍配があがります。(玉屏風散・双黄連はインフルエンザにも有効です)
ところが、抗体カクテルに関しては、細胞外のウイルスに対し効果を発揮し、細胞内での増殖を妨害するため、
タミフルよりもだいぶ高い治療効果が得られることが想像されます。
また、ウイルス感染の「予防」をできる西洋薬はほとんどありませんが、
抗体カクテル療法のように、発症した段階の人に限って投与される治療薬は、
これまでの西洋医学の歴史からしても、有効な可能性が高いと考えます。
ただし耐性ウイルス出現の可能性は高まるので、無思慮な使用は控えるべきです。
現在のデルタ株は、以前に書いたとおり、おそらく中高年の陰虚火旺による炎症反応の増強が関与しています。
そのため、過剰反応を抑えるためには漢方薬(双黄連や銀翹散、黄連解毒湯など)による清熱が必要になりますが、
それと同時に、ウイルスそのものを増殖させない分子標的薬を併用したほうが、重症化を防げることは間違いないでしょう。
ただし、抗体カクテル療法も副作用はある程度あると思います。
それにもともと、デルタ株といえども、現状では癌などの疾患に比べれば、それほど致死率が高いものではありません。
そのため発症早期からの投薬をするのではなく
これまで同様に「三日ルール」を守って、
「カゼはできる限り自分で治す!」ということを忘れないでください。
ただし、抗体カクテル療法の適応は発症後7日目までとのことなので注意してください。
コロナにかかったら、こちらの記事をご参照ください。
備えておくと良い漢方薬は、
① 玉屏風散
② 双黄連(なければ銀翹散、15黄連解毒湯、50荊芥連翹湯、80柴胡清肝湯)
③ セキ55麻杏甘石湯、95五虎湯
④ 胃腸炎なら114柴苓湯
といったところです。日常生活や食生活も改善しましょう。
自分の命はまず、自分で守る。
三日目になっても改善しないときに、医療機関を受診しましょう。
当院でも通院患者さんは、毎週土曜日の遠隔診療で対応しております。(発症している状態での外出はご遠慮ください)
これまで診察時間の制約により、新規患者さんにはお待ちいただいている状況が続いておりますが、
昨今の「ワクチンとマスクだけ」という状況に対する具体的な漢方治療薬の診療・処方をいま整備しています。
九月中旬頃には開始できる予定ですので、いましばらくお待ちください。
当院は具体的な解決策を示さない陰謀論者とは違います。
知りうる限りの最善の治療と情報を、少しでも多くの方にご提供したいと考えています。
間違っていることは、間違っているとご報告をいたします。
より多くの方にとって有益と考えられる情報を公開していきたいと考えていますので、
ご批判やご指導のほど、よろしくお願いいたします。
ちなみに、去年4月に予想していた経過は、2021年の冬に到来する波の後に、
効くんだか効かないんだかわからないワクチンができて、
2022年の冬には人類があきらめることによって終息すると書きましたが、
2021年夏のコロナウイルスの感染増大は予想外でした。
これが、ワクチン接種の普及による感染の増大でないことを祈っています。
- コロナ予想(2020年4月21日)