最低限は知っておいてほしいワクチンのちがい

 ワクチンについて、メディアなどでいろいろなことが言われていますが、すべてのワクチンが一緒というわけではありません。特にこれからさまざまな疾患に対するmRNA(メッセンジャーRNA)のワクチンが普及したりすると、無数のワクチンが出現してくることが予想されます。しかも、効かないワクチンほど、毎年毎年打たなければならないですし、滅多にならない病のすべてにワクチンをしていたらキリがありません。特に実験段階のmRNAワクチンについては、まだまだ未知の副作用があることは間違いありません。一方で、ワクチンや抗生剤というのは、人類の寿命を伸ばした功績があるのも確かなので、良いワクチンは適切に選択することも大切なことです。だからこそ、これからの時代を生きるために、無駄なワクチンで我が子の命を落とさないためにも、ワクチンについてのある程度の知識を持っておいて欲しいと思っています。

 なぜ、毎年打たなければならないワクチンと、そうでないワクチンがあるのか。なぜ僕は「カゼのワクチン」が無駄だと言い続けているのか。mRNAのワクチンと、これまでの従来のワクチンがどう違うのか。ということも、一般の方にはわかりにくいところがあると思うので、ここでは科学的な観点と東洋医学的な観点から、できるだけ簡単に説明をしてみたいと思います(詳細はこれまでのブログをご参照ください)。

 要約としては、毎年流行するカゼというのは、西洋医学にカゼ薬がないことからも分かるように、現状の西洋医学ではまだ対応ができないということです。

・ワクチンは記憶のある免疫のための薬

 まず人間には、記憶のない免疫(自然免疫)と、記憶のある免疫(獲得免疫)という二つの免疫があります。

 「記憶のない免疫(自然免疫)」というのは、からだに侵入してきた、まだ出会ったことのない(記憶されていない)ウイルスや細菌、あるいは自分の細胞がこれまでとは違う形に変化したとき(がん細胞など)に、まずはそれを見つけて、とりあえず素早く攻撃しつつ、それを記憶し、さらなる攻撃につなげるための指令を出す。という免疫反応の初期段階として重要かつ迅速な反応を起こすための免疫です。この免疫は、特にウイルス侵入の門戸になる体表面(皮膚・粘膜)に配備されています。カゼをひかない人というのは、この免疫力が高い人で、ウイルスが侵入してもすぐにウイルスを退治しているのです。この免疫を活性化する方法は、今のところ漢方薬しかありません。

 一方で、ワクチンというものは、「記憶のある免疫(獲得免疫)」システムを利用するものです。発病をしないように処理した病原体をあらかじめ接種しておくことで、からだに記憶をつくらせておき、接種後にホンモノの病原体が来ても、記憶があるので、その病原体を比較的早く倒すことができるのです。この獲得免疫を担う細胞は、体表面ではなく、その内側や血液に配備されています。ですから、ワクチンは感染を予防することよりも、重症化を予防するためのものなのです。

 例えば、麻疹(はしか)や風疹(三日はしか)といったこれまで接種されてきたワクチンは、生涯で一度打てば、からだがそのウイルスを記憶してくれるため、その後に同じウイルスが来ても、すぐに攻撃をして、ウイルスが増えて発症・重症化する前にそのウイルスを体内から排除することができるのです。

 ところが、インフルエンザや新型コロナというウイルスは、一人の人に罹って、次の人にうつる間に、そのウイルスの形が変わる(変異)こともあるほど、変異のスピードが早いので、以前かかった記憶が役にたたなくなってしまいます。だから、ワクチンを打ったのに、あるいは一度かかって記憶ができているはずなのに、数ヶ月もしないうちに、また罹ったりすることがあるのです。だからこそ、インフルエンザのワクチンは毎年うつように勧められているのです。つまり、これらの「カゼ」のウイルスは変異しやすく、記憶が役に立たないのです。コロナ禍の当初から、変異しやすい新型コロナの感染拡大予防には、ワクチンの有効性はない。とお伝えして来たのは、こうした科学的な理由からです。

 僕はすべてのワクチンに対して反対しているわけではありません。僕の子どもたちも麻疹・風疹・日本脳炎など、歴史が長く、その病原体が変異しにくく(つまり、記憶の形成が意味をなすもの)、罹ると重症化につながる可能性もそこそこあるウイルスに対するワクチンは、接種させています。ただし、子宮頸がんワクチンのように歴史が浅く、かつ子宮頸がんになる可能性がとても低いものに対しては、接種をさせていません。

・mRNAワクチンはこれまでのワクチンとは別物

 この点は、特に重要です。これまでのワクチンは、皮下に弱毒化、あるいは無毒化された病原体を皮下に接種することで、接種部位だけで反応を起こすものでした。ところが、mRNAワクチンというものは、全身の細胞で無差別にウイルス蛋白をつくらせ、その細胞を攻撃する抗体(ミサイル)をつくる薬です。例えば、その蛋白が血管の内側の細胞に発現してしまったら、血管の内側の細胞が破壊され、動脈解離や血栓というものができて、脳梗塞や心筋梗塞、不整脈や弁膜症といった、循環器系の不調が起こります。このような状態は、すぐに症状が出るのでわかりやすいのですが、最近世界各国で報告されている文献では、ワクチン接種後10週間たつと死亡者数が増えることがわかっています。その原因は多岐に渡りますが、ガンや悪性リンパ腫、アレルギー疾患などが挙げられています。日本の超過死亡(予想されていた死亡者数よりも多い謎の死亡者数)が、大規模なワクチン接種が始まった年から突如7万人ちかく増えました。日本人は年間約140万人死亡するので、5%程度がワクチンで死亡している可能性があるのです。僕がプーチンよりワクチンと言い続けて来たのはこうした理由からです。

 さらに深刻なことは、ワクチンを接種した人のほうが、新型コロナウイルスに感染しやすいということがわかってきたことです。そもそも感染拡大予防のために、接種する必要のないワクチンを、副作用のリスクがありながらも接種したにも関わらず、打ったから罹ってしまった人が大勢いる。ということです。これはデータを見るまでもなく、世界最悪を記録したイスラエル、韓国、日本は、いずれも3回目の大規模ワクチン接種をした後に、感染爆発をしていることから明らかなことです。イスラエルは国としてこの事実を認め、公表していますが、ワクチンの在庫が大量に余っている日本では、データの公表をやめてしまいました。ただし、60才以上の方は重症化を防ぐというデータも出ているので、60才以上のかたは接種をしても良いと思いますが、コロナ感染で重症化して命を落とす方と、ワクチンの副作用で命を落とす方の割合のどちらが多いかは、まだわかりません。いずれにしても、あなたやあなたの家族が、新型コロナで命を落とす可能性は、非常に低いことは間違いありません。

・まとめ

 もともと「いらない」ワクチンは、「きかない」どころか「悪化させる」ワクチンであり、想像以上に「あぶない」ワクチンであることが証明されつつあります。ワクチンを打つな!と強制するつもりはありません。その選択は個人の自由です。ただし、mRNAワクチンに対する理解を持ちながら、自分の医療を選択してください。人間が生涯に患う病気の中で、新型コロナ感染はごくごく一部の病でしかないことも知っておきましょう。

 コロナ禍のなか、僕は2畳半の小さな診察室で、ワクチンもマスクもなく、のべ3万人以上の患者さんを診察してきましたが、コロナはおろか、カゼもひいていません。この世の中には、有効な漢方薬がたくさんあることも知っておきましょう。